No09 保険料と年金額の改定

2017.11.16 No.9保険料(=負担)と年金額(=給付)の改定について

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さん、こんにちは!

 

本日は、保険料と年金額の改定の話です。

ここは、国民年金の選択式でよく出題されている箇所でして!

H22年本試験でも出題され、多くの受講生があわくった問題でした。

H22年本試験で出題された箇所まで詳細解説すると非常に難しい内容と

なってしまいますので、ここでは、概要を掴んでください。

前回のテーマであった「賦課方式」がどのように実現しているかを具体的に

検証してみましょう。

 

 

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┏━■今日のポイント■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  

  保険料(=負担)と年金額(=給付)の改定についてまず知ろう。

 その上で、給付と負担のバランスについて目をむけてみよう

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公的年金制度は、現役(保険料負担世代)から老後(年金受給世代)までの

長期にわたるため、その間の経済情勢や物価・生活水準が大きく変わります。

そういった状況の中でも従前の生活と大きく変わらない生活を保障することを

公的年金制度は目的としているので、その時代、時代で生活できるように年

金額や保険料を変動させなくてはなりません。

そのために、改定制度があります。

 

(keikei一言コメント)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 簡単に年金額でいうと、個人年金は20年前から積み立ててきた

 100万円は20年経った今でもやっぱり100万+αでしょ!

 でも、公的年金はその時代での生活保障をすることが目的な訳だから

 物価変動等も考慮して年金額の実質価値を維持する仕組みとなっているん 

 ですよ!その維持する仕組みが「スライド制度」と呼ばれるものなのです!

  ちなみに国民年金発足当時の保険料は、月額100円なのですから。

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■国民年金法、厚生年金保険法の「スライド制度」

 スライドの要素は、賃金と物価。

 基本的には、この二つの変動に対応して年金額等がスライド改定します。

 

 公的年金は、世代間扶養の仕組みをとった賦課方式(=その時代に

 応じた生活を保障するための仕組み)ですが、現状この制度は、少子高齢

 社会に弱く、団塊の世代が年金受給者になる今、支える現役世代と年金受給

 者の数のアンバランスが問題であることを、お話しましたね。

 

 そんな状況で、これまでどおりの年金給付水準を確保するには???

  ⇒まずは、「負担(=保険料)」から考えねば!ということで、以下

   負担(=保険料)の話を進めます。

 

■■■ 保険料(=負担)の改定 ■■■

 従来の制度(給付水準も国庫負担割合も見直さなかったならば)で、

 現役世代が負担する保険料を試算すると、

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 ・厚生年金保険料ならば2038(平成50)年には、25.9%まで上げなくて

  はならない!!

  (H29.9月現在は、18.300%(一般被保険者))

 

 ・国民年金であれば、2031(平成43)年には、月額保険料29,500円まで

  あげなくてはならない!!

  (H29年度現在の保険料は、月額16,490円)

 

 えらいことですよね・・・<!>

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  これでは、給付と負担のバランスがとれませんね。

  そこで、年金制度改革では、将来世代への過重な保険料負担を避けるため、

 「保険料の引き上げは一定水準まででストップ(厚生年金保険料水準2017

 (H29)年までに18.3%、国民年金16900円(平成16年度価格)に段階的に

  引上げた上で固定)し、その範囲内で給付を賄っていこうじゃないか!」 

  という考え方にしたんです(=保険料水準固定方式)。

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▼▲今日の選択式対策問題▲▼

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1.適当な語句をうめましょう。

 

国民年金の第1号被保険者の保険料の額は、平成16年改正によって導入

された保険料水準固定・給付水準自動調整のしくみにより、平成17年度

から平成( A )年度まで毎年度( B )円ずつ引き上げられ、平

成( A )年度以降は、月額( C )円で固定されることとされて

いる。(平成16年度価格)。

 平成17年度以降の実際の保険料の額は、それぞれの年度ごとに定めら

れた額(平成16年度価格)に( D )を乗じて得た額を10円未満で

四捨五入した額とされる。(H24年国年選択式問8抜粋)

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⇒「保険料改定率」については、H19年にも出題されました。

 

 ※国民年金保険料は、H29年度以降1万6900円で固定されますが、

  毎年、物価や実質賃金の上下による保険料改定率を乗じるので、

  毎年度、額は変わります。よって、実際のH29年度現在の保険料は、

  月額16,490円となっています。

 

>>

 

今日の選択式対策問題の答え

 

A29

B280

C16900

D保険料改定率

 

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2.適当な語句をうめましょう。

 

H16年の改正では、厚生年金保険の最終的な保険料水準を( A )に

固定しその範囲内で給付費を賄うことを基本に、給付水準を自動的に調

整するしくみ(マクロ経済スライド)を導入した。この自動調整の仕組

みは、年金制度を支える現役世代の人数の減少分と( B )を毎年度

の年金額の改定率から減じるものである。(H17年厚年選択式問7抜粋)

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>>

 

今日の選択式対策問題の答え

 

A18.3% 

B平均寿命の延び

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■■■ 年金額(=給付)の改定 ■■■

ここからは、「年金額(=給付)の話」です。

 

■では、年金額(=給付額)の改定(=スライド)の仕組みはどうなって

 いるのでしょうか?まだ、ここでは、簡単に!!

 

☆スライド方式について 

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○物価変動に対応させてスライドするのが物価スライド。

 

○賃金変動に対応させてスライドするのが賃金スライド。

 

○マクロ経済スライドによる年金額の調整(H16.10.1実施)

 →賃金や物価の変動をそのまま給付に反映させるのではなく、給付と負担の

  バランスがとれるようになるまで、被保険者数の減少や平均寿命の延びも

  反映させた「改定率」を用いて年金額を自動調整するしくみ。

  この被保険者数の減少や平均寿命の延びは、年金財政にはマイナス要素な

  わけですから、そのマイナス要素も加味し、スライド上昇率を抑制する

  制度ということになります。

      平成16年に導入されましたが、デフレ経済が続いたことが原因で、10年も

  発動されませんでした。しかし、平成26年は消費税が引き上げられ、

  賃金・物価が上がり、平成27年度に初めてマクロ経済スライドが実施され

  ました。

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  ■■ まとめ ■■

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保険料の改定には、「保険料改定率」。

年金額の改定には、「改定率」。

が使われます。計算式の中身が違うので、今から、この用語だけ

押さえておくだけでもあとあと混乱しません。

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