No01 日本の法律体系を知る

2017.11.6 No.1日本の法律体系を知る

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さん、こんにちは?

今日から10分でわかる「知っておくとためになる法律の話」がはじまりました。

たった10分。されど10分。

「なるほどなあ!」と思っていただける内容にすべく頑張ってまいります。

 

今年の本試験の話などもおいおい紹介しながら・・・。

 

 

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《 日本の法律の体系 》

 

┏━■今日のポイント■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 社労士試験科目の各法律を勉強する前に、日本の法の体系を理解すること

  が大切です!!

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日本の法の頂点は、日本国憲法(⇒最高法規)です。

法律の体系は、その最高法規である憲法の理念に基づき、より具体化した法律等が

その裾野にピラミッド型に広がっていきます。

 

例えば、「憲法」と「労働基準法」

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憲法第27条第2項(労働条件基準の法定)

「賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを

 定める」

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 この憲法の理念に基づき制定された法律が「労働基準法」(労働者を保護

 するための特別法)です。

 

☆労働基準法は、憲法25条第1項の生存権と憲法27条第2項の勤労条件の

 基準を具体的に示した法律で、一般法である民法の特別法にあたりますの

 で、通常は一般法である民法よりも優先されます。

 例えば、一般法である民法の「雇用契約」よりも特別法である労働基準法

 の「労働契約」の規定が優先して適用されるということになります。

 

【一般法】と【特別法】

 【一般法】とはその分野に一般的に適用される法律であり、【特別法】がない

 限りそちらが適用されることとなります。

 ※よって、労働関係について【一般法】が全く適用されないか?といえばそう

  ではありません。事案によっては労働基準法ではなく、一般法(刑法や民法等)

  が適用される場合もあるということは、頭に入れておいてください。

 

■では、具体的に過去問でどのように出題されたか検証してみましょう。

 

●憲法と労働基準法

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例題1

労働基準法第3条は、法の下の平等を定めた日本国憲法第14条と同じ事由で、

人種、信条、性別、社会的身分または門地を理由とした労働条件の差別的扱い

を禁止している。(労基H23-1A)

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>>

 

例題1の答え ×

 

 「日本国憲法14条」では、

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「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、「性別」、社会的身分又は

 門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」

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と、定められています。

 

 では、「労働基準法3条」はというと、

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「使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間

 その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。 」

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 と定められていて、日本国憲法14 条1 項(法の下の平等)を踏まえて、

 労基法3条で労働者の差別待遇を禁止しています。が・・・

 

 上記、過去問にもどりましょう。(←答えは、過去問ですから少々難解)

 労働基準法第3条は、法の下の平等を定めた日本国憲法第14条に基づき定めら

 れていますが、設問で問われているように、事由が全く同じかというと、

 そうではなく、憲法の条文中の「人種」及び「門地」については、

 労基法の「社会的身分」に含まれると解されていますが、「性別」を理由とす

 る差別的扱いは含まれていません。よって、設問は×となります。

 

Q:では、なぜ、労基法3条で「性別」を理由とした差別的取扱いについては規定され

 ていないのか疑問に思いますよね?

 

A:もちろん女性を差別してもよいということではありません。

 女性に対しては妊娠や出産等による保護という観点から「産前産後の就業制限」

 や危険有害業務制限等による定めが必要なため、第3条から「性別」が省かれて

 いるのです。

 もちろん不当に女性差別がされないよう、憲法14条(法の下の平等原則)や

 民法90条よる公序良俗に反するときは無効にすると判断される判例、労基法

 第4条賃金に対する差別により一般法や憲法によって性差別はできないこと

 になっているのです。(H29-問5ア関連問題)

 

 

 ではなぜ、「賃金について」は女性差別はしてはいけない!と労基法第4条で明記

 規定されているのでしょうか???!!

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 労基法第4条

 使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的

 取扱いをしてはならない

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 これは、労基法制定(昭和22年)当時、性別による差別が日本において特に著し

 かったので、賃金については、罰則規定をもって禁止しようとしたという背景が

 あったのです。

 

確認問題 

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例題2

労働基準法第4条は、性別による差別のうち、特に顕著な弊害が認められた

賃金について、罰則をもって、その差別的取扱いを禁止したものである。(H25-5E)

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⇒そのとおり○ですね。

 罰則(「6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金」)あります。

 

>>

  

例題2の答え ○

 

このように、理解していくと、なるほど??!と勉強が楽しくなり、イメージが

定着し、「忘れない!!」となるわけですね。

 

ちなみに!

 賃金以外の性別による差別禁止は和61年4月に施行された男女雇用機会均等法で

 も細かく規定されています。

 

この男女雇用機会均等法も目的条文に憲法の理念をうたっていますよ!

● 男女雇用機会均等法の目的条文から穴埋め問題をやってみてください。。

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例題3

 この法律は、法の下の平等を保障する( A )の理念にのつとり

 雇用の分野における( B )の均等な機会及び待遇の確保を図るとともに、

 ( C )労働者の就業に関して妊娠中及び出産後の健康の確保を図る等の

 措置を推進することを目的とする。

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⇒目的条文に(A日本国憲法)が盛り込まれています。

  (参考までに・・・)Bは、「男女」と入ります。改正前は「女性」でした。

            「女性に対する差別的取扱いの禁止規定」が

            「男女双方に対する差別的取扱いの禁止」に

             拡大されたのは平成18年改正(平成19年4月施行)

             です。

>>

  

例題3の答え A日本国憲法

        B男女

        C女性

 

 

  ■■ まとめ ■■

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法体系は、日本国憲法の理念に基づき、一般法(民法や刑法、商法など)さらに、

特別法等(労働基準法など)で構成されている。     

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