No31年金(公的年金の沿革を知る)

 2016.12.15 No31年金(沿革)

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                     とれとれE★社労士  

   

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年金法は、随時大きな改正を行っています。

今後の大きな改正はというと、

年金の受給資格期間を現在の25年から10年に短縮する。 

ということでしょう。

この改正は、社会保障と税の一体改革として、平成24年民進党(旧民主党)

時代に成立したのですが、消費税率を8%から10%に引き上げることによって

発生した税収を財源に充てることになっているため、税制抜本改革の施行時期に

あわせて施行することになっているのです。

 

しかし、平成29年4月から実施される予定だった消費税率引き上げが、

平成31年10月に再延期されたことにより、この期間短縮も再延期かと

実施時期も不透明と思われていました。

が、今国会(第192回)で施行日が改正され、平成29年8月1日施行日と決定

致しました!

これによって対象者には9月分から年金が支給されるようになります。

 

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《 年金 適 用 》

 

┏━■今日のポイント■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  大まかに 公的年金の制度全体を把握する!

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現在は、「国民皆年金」と称して国民のだれもが公的年金の適用を受けてい

ますが、年金の適用の面からすると大きくは3種類のグループに分類してい

ました。

 

第1は、公務員が加入する共済組合グループ

(但し、H27年10月1日からは、共済年金は厚生年金に統合されています)

第2は、民間の被用者対象の厚生年金グループ   

第3は、主として自営業者対象の国民年金グループ 

です。

 

歴史的には、共済組合が最も古く次が厚生年金で最も新しいのが国民年金です。

 

━下記解説を読む前のポイント━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

○まず歴史上、最初に登場する「共済制度」

 ※そんなに詳しく覚える必要は全くありませんが、年金の勉強の中でちょい

  と出てくる恩給法などの言葉に戸惑わない為にも、予備知識として

  少し読んでおいてください。

 

○「厚生年金保険」についての沿革は「国民年金」と比較するとそれ程

 本試験出題確率は高くありません。

 ですので、後に登場するS17年、S19年、S29年、あたりの年数を中心に

 ざっと押さえておきましょう(特にS17年6月)。

 

○「国民年金」はというと沿革をおさえておかないと解けない問題が、

 結構あります。

 沿革ズバリの選択式もH12年、H15年、H16年に出題があります。

 ですのでちょーっと注意深く学習することが必要です。

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■共済制度

明治8年の軍事恩給から始まり、明治17年には、文官の恩給が開始、

大正14年の恩給法で統一。

官庁の雇用人には明治40年に鉄道、専売、印刷等へ共済組合制度が普及。

戦後昭和23年に「国家公務員共済組合法」が制定され、昭和34年に現行の

「国家公務員共済組合法」の制定で一つの年金制度に統一されます。

地方公務員、公共企業体についてもこれに準じて改正。

その他の共済組合は、昭和28年に「私立学校教職員共済組合法」(現在は、

「私立学校教職員共済法」)があります。

(現在共済年金は、厚生年金保険に統合されています)。

 

■厚生年金保険

民間の被用者に年金制度が適用されたのは、昭和14年制定の「船員保険」で

す(現在年金部分は、厚生年金保険に統合されています)。

昭和17年6月からは、工場や鉱山などの男子筋肉労働者を対象に「労働者

年金保険法」が実施され、これが昭和19年に事務職員、女子も適用を受ける

「厚生年金保険法」と改称されました。

さらに、昭和29年に従来は報酬比例部分のみであった年金額が現行の特別支給

の老齢厚生年金と同じ形(定額部分+報酬比例部分を組み合わせた体系)に

改正されました。

昭和41年には、報酬比例部分の運営を民間に委ねる厚生年金基金制度も実施

されます。

 

■国民年金

以上のように、年金制度は、いずれも被用者が対象で、農民や商店主などの

自営業者には、適用されず、被用者でも零細企業には手がとどきませんでした。

そこで、S34年に国民年金制度が公布されたのですが、その年の11月から

全額国庫負担による無拠出制の福祉年金(老齢福祉年金、障害福祉年金、

母子福祉年金、準母子福祉年金)として給付が開始されました。

拠出制年金制度は、少し遅れたS36年4月からであり、ここに「国民皆年金」

の体制が確立します。

また、各公的年金制度は、相互に関係なく創設されていたので、各種の

年金制度内を渡り歩き、単独の制度では受給資格期間を満たせない!という

人のために、各制度の加入期間を通算することが出来る「通算年金制度」

があわせて創設され、それぞれの年金が結び合わされるようにもなりました

(「通算年金制度」は、昭和61年改正で廃止)

 

■■ keikei一言    ♪♪━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ここで一番大事なのはやっぱり「S36年4月」です。

 この数字と後に登場する「S61年4月」の2つは最重要な年数である

 と心得ておいて下さいね!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■

 

 

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さてさて、このように流れてきた年金制度。

しかし、制度の成熟化、人口構造の変化、給付の不均衡などなど、

このままでは・・・・だめだ!

そこで、うたわれ続けてきたのが、「一元化」。

 

■年金制度の統合

一元化の目的は、第一に、各年金制度間の給付面での不均衡の是正。

第二に、賦課方式である年金が成熟し(受給権者が多くなる)、高齢社会に

突入すれば、財政が圧迫されます。その破綻回避です。

 

■「基礎年金」の導入(S61年4月1日~)

全国民に共通で平等な「基礎年金」を支給する国民年金が土台にあり、その

上に被用者(厚年や共済)は職域に応じた制度に加入する仕組みになったの

です。

サラリーマン(厚年)の具体例をみてみると・・・

保険料の納め方は従来と同じで給料の中から厚生年金保険料が源泉徴収

されます。

ただ、保険料の一部は国民年金の財源に振り分けられ、残りは報酬比例の

厚生年金の費用となり、納めるのは厚生年金保険料だけですが、

制度上では国民年金と厚生年金の両方に加入したことになっているのです。

(このあたりは後日再度解説します)

 

老後の年金は、1階は定額の国民年金、2階は「報酬比例の厚生年金」と

なります。

「2階建て年金」といわれるのも納得できるでしょう。

 

上記のことを確認しながら、過去問題をやってみましょう。

 

▼▲今日の選択式対策問題▲▼

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適当な語句をうめましょう。

 

昭和34年4月に法律が制定された国民年金制度では、制度発足時に既に高齢

に達していた人や身体障害の人及び母子状態の人に対しての〔 A 〕が同

年11月に給付を開始した。

国民年金制度は、自営業者、農林漁業従事者など〔 B 〕の適用を受けな

い者について、老齢・障害・死亡の事故に関する年金給付を行うことを目的

としていた。

〔 C 〕から拠出制年金が実施され、すべての国民が何らかの公的年金の

対象となり、国民皆年金が実施された。

 併せて、複数の公的年金制度の加入期間を合算する〔 D 〕が実施され

た。その後、昭和61年4月から抜本的に改革された新年金制度が実施され、

被用者及びその配偶者も全員国民年金に加入することになり、全国民共通の

〔 E 〕を支給する制度へと発展した。(平成12年国年選択式問8)

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⇒選択式の問題なので、実際にはもっと簡単に答えを導き出せると思います。

 上記内容を再確認するには、バッチリの問題でしょ^^

 こんな基本的な内容から出題されることもあるので、基本的な流れは

 しっかり掴んでおく必要があります。

 少し解説を加えておくと、最初の部分!

 国民皆年金がスタートするのは、昭和36年4月ですが、国民年金法の制定

 は昭和34年4月で福祉年金は、先行して同年11月に給付がスタートして

 います。

 

>>

 

今日の選択式対策問題の答え 

 

A福祉年金

B被用者年金制度 

C昭和36年4月

D通算年金制度 

E基礎年金

─────────────────────────────────▲▼

 

■被用者年金一元化(H27年10月1日~)「被用者年金一元化法」

70歳未満である公務員等の共済組合の組合員、私立学校教職員共済制度の加入者は、

厚生年金保険の被保険者となりました。

これにより、国年法でも用語が整理されています。

 

1.被用者年金各法の定義が削除

2.被用者年金保険者は、「政府及び実施機関」となり、

「政府及び実施機関」とは、「厚生年金保険の管掌者たる政府及び実施機関たる

 共済組合等」になりました!!

 

例題1

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適当な語句をうめましょう。

 

~(実施機関たる共済組合等に係る基礎年金拠出金の納付) 国年法令第11条の4~

( A )たる共済組合等は、毎年度、当該年度における保険料・拠出金算定対象額

の見込額に当該年度における当該実施機関たる共済組合等に係る「概算拠出金按分率」

を乗じて得た額の基礎年金拠出金を、厚生労働省令の定めるところにより、国民年金の

管掌者たる( B )に納付しなければならない。

 

A 実施機関

B 政府

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⇒基礎年金拠出金の納付主体が、政府及び実施機関であり、上記は、実施機関である

 共済組合の基礎年金拠出金の納付の条文である。

 

 

確認問題(H28-国年問7B)

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実施機関たる共済組合等は、毎年度、当該年度における保険料・拠出金算定対象額

の見込額に当該年度における当該実施機関たる共済組合等に係る拠出金按分率の

見込値を乗じて得た額の基礎年金拠出金を、厚生労働省令の定めるところにより、

日本年金機構に納付しなければならない。

===================================================================

⇒最後の行の「日本年金機構」を「政府」にすれば○になります。

 

>>

確認問題の答え ×

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